常に緊張感のある医療現場で働くICUの看護師は、さまざまな業務の悩みに直面することがよくあります。患者の状態管理や、症状が急変しやすい不安定な患者の全身管理は、看護師による観察がとても重要です。容態変化への気づきや適正な対処への判断が遅れると、患者の生命を左右することも多く、自信喪失から悩むことがあります。
また、日々危機的状態にある患者の管理は、気を緩ませることはできません。休憩に入ってもリラックスするのは難しく、常に気を張り詰めた状態のため心身が休まらず、疲労を抱えている看護師も多いです。
入院している患者の状態管理も気が休まらない状況下でも、ICUでは急患の受け入れは珍しくありません。合間を見ての入院準備や、状態の経過観察の業務が増えることで、気持ちの余裕がなくなるのです。業務と緊張感が不安要因となり、ストレスへと繋がります。
そして、勤務年数が多いICUの先輩看護師は常に緊張感を持って働いているため、後輩看護師に対して口調や指導が厳しくなりがちです。先輩看護師からの言葉に、経験が浅い看護師はマイナス思考になってしまいます。自分だけ厳しくされていると思い込み、人間関係の悩みに繋がることもあるのです。
なにより、業務内容が多岐にわたるICUの看護師は、時間をかけて仕事を教えてもらえないケースもあります。教育が不十分なまま業務に就き、かつ些細なミスも許されない状況はプレッシャーとなり、精神的なストレスとして悩みに繋がることも少なくありません。